ラーメンが大好きだが、ラーメンを求めて遠出するということはまず無い。それがなんと小一時間もかけて二宮の「ヤッツケ亭」なる店まで食べに行くという異例の挑戦をした。
とある雑誌で発見したニララーメン、店によるとニラそばというのだが、なにより大好きなニラの季節だし、なんとなく行ってみたくなるような店なのだ。
不思議な店だ。場所は東海道線の二宮駅近くだが、わかりにくい場所で一度通り過ぎてしまった。店内はたったの5席、当然のこと行列であるが回転は早いのかもしれない。二番目に並んだ私達は幸運にも開店一番で入ることができた。
大将一人の完全ワンマンオペレーション、それも作って出すだけ。あとは出来上がったそばを受け取るのも、箸もレンゲも水も全部セルフサービスである。
出てきたニラそばはどんぶりを埋め尽くすニラと真ん中にのの字ナルト以外何も見えない。カウンターから眺めていいると、そばの上に生の刻んだニラを山盛りいれる。その横では先程から中華鍋に油を入れて火をつけっぱなしなのだが、てっきり次のお客にチャーハンでもつくるのかと思いきや、なんとニラの上から熱した香味油をかけ回す。
なるほど、これがニラそばなるものの決めてであるようだ。
さて箸を取りかき回す。ニラの下にはちゃんとしたラーメンが登場、厚切りのチャーシューは間違いなく自家製。スープはどちらかといえばさっぱり系でニラとの相性を考えてのことかもしれない。話す機会を逸したが、大将はなかなかデリーケートな方とみた。
店先に表示はあるものの不定休というのは不安だが、地元のリピーターはその辺心得ているのかもしれない。メニューはラーメン数種類とチャーハンのみ、営業は昼だけのようだが詳しい事は謎だ。やっぱり不思議な店である。